危険な生物

2022年01月15日

  2021年8月北海道の記事を未完成のままで2022年を迎えています。
オジンの特権は、「ものわすれ」ですのでご容赦お願いします。
2021年9~10月は、ポートアイランドでタコ釣り、須磨海岸でアナゴ釣りなどをしておりましたが、
11月27日から体調悪化のため治療中でございます。
2~3月に手術予定で、体力が回復すれば自転車旅を楽しみたいと願う今日この頃です。

Yahooニュースで気になる記事がありましたので、紹介します。 
マダニに噛まれ…70代男性死亡【愛媛】
2022/1/6(木) 16:25配信
マダニによる感染症・重症熱性血小板減少症候群(SFTS)で、愛媛県内の70代の男性が死亡していたことがわかりました。
愛媛県によりますと、男性は、八幡浜保健所管内に住んでいて、12月25日、発熱や下痢などの症状があり、医療機関を
受診した後、症状が悪化し、12月31日に死亡しました。
県では、草むらや藪などマダニがいる可能性がある場所に入る場合は、肌を露出しないよう注意し、マダニに噛まれたり
自覚症状がある場合は、すみやかに医療機関を受診して欲しいとしています。


マダニが12月に活動しているって? 寒い時期にマダニは吸血するの?
25日に発症して6日後の31日に死亡? 早くない?
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ってどんな病気なの?

 SFTSは、2011年に中国で感染症として流行していることが報告された「ウイルスによるダニ媒介
性感染症」です。
あくまでも、SFTSという病気概念が発見・確立されたのが2011年であって、ウイルスが突然に
出現したのではない。2013年1月に国内で海外渡航歴のない方がSFTSに罹患していたことが初めて
報告され、2013年3月4日に全数把握対象疾患の4類感染症に位置付けされた。
2013年以前の国内で発症した方々は、原因不明の多臓器不全などと診断されているかも?
 SFTSの発症月別届数(2013年3月4日~2021年7月28日)をみると、11月から3月で全国で1~3名の
患者がいる。マダニは、寒い季節も吸血しているんだなぁ! 4~10月に発症例が多くて2017年5月
に全国で23例の報告。

 死亡者数/発症者数は76/633で、年別では2013年(14/40)、2014年(16/61)、2015年(11/60)、2016年  (8/60)、2017年(8/90)、2018年(4/77)、2019年(5/102)、2020年(5/75)、2021年(5/68)です。
ただ、死亡者数は届出時点での情報を集計しているので、正確な数字ではない。
また、すべての臨床医がSFTSに精通しているとは、思えないので(オジンの独断かも)見落としが・・

 SFTSの届出地域:2013年3月4日以前の8例を加えた641症例
東京都(1)、静岡県(2)、石川県(2)、福井県(2)、鳥取県(3)、島根県(32)、京都府(9)、三重県(14)、
和歌山県(29)、大阪府(2)、兵庫県(2)、岡山県(19)、広島県(60)、山口県(57)、徳島県(35)、香川県
(14)、愛媛県(35)、高知県(53)、福岡県(20)、佐賀県(11)、長崎県(42)、熊本県(29)、大分県(27)、
宮崎県(85)、鹿児島県(53)、沖縄県(1)である。
届出地域とSFTSウイルスに感染した地域が異なるケースもある。
届出地域以外のマダニから、SFTSウイルスが検出されているので地域の拡大はあり得る。

 SFTSウイルスに感染すると6日〜2週間の潜伏期を経て、発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が多くの症例で認められ、その他頭痛、筋肉痛、意識障害や失語などの神経症状、リンパ節腫脹、皮下出血や下血などの出血症状などを起こす。検査所見上は白血球減少、血小板減少、AST・ALT・LDHの血清逸脱酵素の上昇が多くの症例で認められる。
治療は対処療法しかなく、有効な抗ウイルス薬やワクチンがない。
日本のSFTS患者の致命率は約30%といわれています。

 感染経路はマダニ(フタトゲチマダニ、タカサゴキララマダニなど)を介したものが中心だが、
患者体液(血液・唾液・尿など)との接触により人から人への感染も報告されている。
SFTSウイルスに感染し、発症(発熱、食欲不振など)している野生動物やネコ・イヌなどの動物の血液からSFTSウイルスが検出されています。
発症しているネコに咬まれたことが原因で、SFTSウイルスに感染した事例が報告されている。
獣医療従事者(動物の診療やケアなどの過程で感染が推定される症例)の2021年7月28日で8例の届出。

 日本には、命名されているものだけで47種のマダニが生息しているが、マダニ種(フタトゲチマダ、ヒゲナガチマダニ、オオトゲチマダニ、キチマダニ、タカサゴキララマダニ)からSFTSウイルスの遺伝子が検出されている。フタトゲチマダニとタカサゴキララマダニがヒトへの感染に関与し、ウイルス保有率は地域や季節によりますが0~数%。
マダニからうつる日本紅斑熱(フタトゲチマダニ、キチマダニ、ヤマトマダニ、ヤマアラシチマダニ)、ライム病(シュルツェマダニ)にも注意。
マダニに咬まれた直後は気がつかないことが多く、吸血して虫体が大きくなって気づく(2~3日後)。
7~10日間で満腹状態になると自ら離れていく。
   
   
フタトゲチマダニ  大きさ:オス3mm メス2.5mm   分布:日本全土。平地に多く、都市部でも見られる。
   タカサゴキララマダニ   分布:関東以南に分布。
   ヤマトマダニ 大きさ:オス3.2mm メス2.3mm   分布:屋久島以北の日本全土。特に東北、北海道の山岳地帯に多い。
   キチマダニ  大きさ:オス3mm メス2.4mm 分布:北海道~九州、比較的高度の低い山頂部に生息。
    シュルツェマダニ 大きさ:オス3.2mm メス2.5mm   分布:主に北海道~東北地方、中部山岳地帯に多い。

オジンの自転車旅は、マダニが生息してそうなキャンプ場とか道端の草むらも利用するんです。
 ・マダニの好む部位は頭頸部>上肢>胸腹部なので、入浴時は虫体に留意すること。
 ・野営後14日間は発熱・消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)などの有無確認
  症状があれば医療機関で血液検査を依頼すること。
 ・日本紅斑熱、ライム病の知識も必要!

もっと知りたい方々への情報
白布を使ったマダニ採集の方法
日本本土に産するマダニ科普通種の成虫の図説
マダニ対策、今できること
皮膚に食い込んだマダニの除去法は?
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A
登山ガイドに聞いた!山で遭遇したくない虫6種と刺された時の対処法
よろしければ、写真をクリックしていただくと72歳オジンの励みになります。
よろしくお願い申し上げます。

旅行記ランキング